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今日もまた一つ見た
売り土地の看板
買い物の際通るちょっとした畑付きの家だった
多分其処の住人であろう小さなおばあさんが
よく畑仕事をしていた土地
そういえばもう数ヶ月見ていないなーと思っていたら
看板が立っていた
もちろん小さなおばあちゃんに挨拶以上話し掛けた事は無い
名前も歳も知らない
町内でも無い
すれ違っていただけの関係
看板には近所の不動産屋の名前が入っていた
その土地に興味は無い
でも・・・
なんとなくあたりまえの景色がそっと変わった
あんなに丁寧に整備されていた畑が
今では雑草天国
ほんの数ヶ月の出来事
いまでは荒れた畑と人の気配もしない家があるだけ
いや、忘れられたように紫紫蘇が整然と育っている
誰にも収穫されないで
あと、南瓜のようなつる性の地這い野菜やいもも
かれらはどうなるのだろう
あの小さなおばあさんを待っているように見える
たしかに其処に存在した
あのかわいらしい畑に立ってくれるおばあさんを。
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